
HYROX(ハイロックス)とは?競技の仕組み・8種目・始め方を解説
ハイロックス(HYROX)とは、1kmのランニングと1種目のワークアウトを1セットにして、8回繰り返す屋内フィットネス競技です。
走る距離は合計8km。ソリを押す、重りを運ぶなど、8種類の運動を決められた順番で行います。
一人で挑むシングルスのほか、二人でワークアウトを分担するダブルス、4人で参加するリレーもあります。「興味はあるけれど、何から始めればいいか分からない」という方へ、競技の全体像と最初の一歩をまとめました。
この記事の数値は、2026年9月15日に確認した2026–27シーズンの公式ルールブックを基準にしています。ROX NOTEはHYROXの非公式専門メディアです。
ハイロックスとは?まず知っておきたい競技の仕組み
走ることと、全身を使う運動を組み合わせたレース
HYROXでは、1km走った後にワークアウト用のエリアへ入り、指定の種目を行います。終わったら再びランニングコースへ戻る。この流れを8回繰り返し、最後のウォールボールを終えるとフィニッシュです。
ワークアウトとは、ここでは個々の運動種目を指します。走力だけでなく、押す・引く・運ぶといった動作を続ける力も使います。ランニングだけが得意でも、筋力だけに自信があっても、別の難しさに出会うところが競技の特徴です。
覚える順番は「ラン→種目→ラン→種目」。最初に8kmをまとめて走る競技ではありません。
記録を競うことも、完走を目指すこともできる
公式の順位は完走タイムで決まります。一方、初参加の目標は、自分が準備してきたことを試す、仲間と完走を目指すなど、自分で決められます。
同じ部門の基本フォーマットは共通ですが、会場の動線やコンディションは大会ごとに異なります。別の大会のタイムを比べる際は、こうした条件も含めて見るとよいでしょう。
競技の形式と参加条件は、公式シングルルールブック 2026–27で確認できます。
ハイロックスの8種目|順番・距離・回数の一覧
各種目の前に1kmのランニングがあります。以下は2026–27シーズンのシングルスの基本構成です。ランニングと種目を一つずつ交互に進めます。
順番 | 種目 | 距離・回数 | どんな動きをする? |
|---|---|---|---|
1 | スキーエルゴ(SkiErg) | 1,000m | スキーのストックを押し下げるように、マシンのハンドルを引く |
2 | スレッドプッシュ(Sled Push) | 50m | 重りを載せたソリを押す |
3 | スレッドプル(Sled Pull) | 50m | ロープでソリを引く |
4 | バーピーブロードジャンプ | 80m | 胸を床につけてから起き上がり、両足で前方へ跳ぶ動作を繰り返す |
5 | ローイング(Rowing) | 1,000m | ボートをこぐ動作のマシンを使う |
6 | ファーマーズキャリー | 200m | 左右の手に一つずつケトルベルを持ち、歩いて運ぶ |
7 | サンドバッグランジ | 100m | 砂袋を担ぎ、脚を踏み出して腰を落としながら進む |
8 | ウォールボール | 100回 | スクワットからボールを指定の的に投げる |
名称だけでは想像しにくい種目もあります。初めて練習施設へ行くときは、「スレッドを使ったことがない」「ウォールボールの動きを教わりたい」など、未経験の種目を伝えておくと相談しやすくなります。
距離だけでなく、正しい動作の基準もある
同じ動作を繰り返せば、そのまま全てが有効になるわけではありません。種目ごとに動作基準があり、ウォールボールならスクワットの深さや、ボールが指定の的に当たることなどが確認されます。
基準を満たさない動作は、有効な1回として数えられないことがあります。練習では回数や速さだけを追わず、「大会ではどのように数えられるか」も知っておきましょう。
重量は参加する部門で確認する
ソリ、ケトルベル、サンドバッグ、ボールの重量は参加部門によって異なります。「ハイロックスは何kg?」という一つの答えでは整理できません。
まず参加候補の部門を選び、その部門の重量と動作基準を公式ルールブックで確認してください。ソリの重量を調べる際は、ソリ本体を含む表示かどうかにも注意しましょう。
シングルス・ダブルス・リレーはどう違う?

ROX NOTE
参加スタイルを選ぶときは、人数に加えて「走る区間」と「種目の担当」を分けて考えると分かりやすくなります。一人で全てを担当するシングルス、二人で種目を分担するダブルス、4人でレースをつなぐリレーという違いです。
参加スタイル | 人数 | ランニング | ワークアウト |
|---|---|---|---|
シングルス | 1人 | 一人で全8km(1km×8本) | 8種目を一人で行う |
ダブルス | 2人 | 二人とも8kmを走る | 種目ごとの規定に従い二人で分担する |
チームリレー | 4人 | チームで分担する | チームで分担する |
上の表は主な参加スタイルの比較です。このほかアダプティブ部門もあり、開催される部門は大会の募集ページで確認できます。
シングルス|自分の記録に一人で挑む
シングルスは、ランニングもワークアウトも自分で進めます。標準の重量設定で行う部門と、重量が増えるPro部門があります。標準部門は案内でOpenと呼ばれることもありますが、申し込み時は大会ページの正式な部門名と条件を確認してください。
「自分一人でどこまでできるか試したい」「前回の自分の記録を更新したい」という目的なら、シングルスが選択肢になります。初参加だから必ずこの部門、と決める必要はありません。使用重量と自分の経験を照らし合わせて考えましょう。
ダブルス|二人で分担できるのはワークアウト
ダブルスでも、ランニングは一人4kmにはなりません。二人とも全てのラン区間を走ります。
ワークアウトは、交代場所や待機位置などの規定に従って分担します。
そのため、種目の得意・不得意だけでなく、二人が一緒に走れるペースも相談したいポイントです。例えば、片方が筋力種目を得意としていても、ランで大きく離れてしまう組み合わせなら、走るペースのすり合わせが必要になります。
分担の方法は公式ダブルスルールブック 2026–27で確認してください。
リレー|4人でレースをつなぐ
チームリレーは、4人でランニングとワークアウトを分担する形式です。担当区間や交代のルールは、ダブルスとは異なります。公式ルールブック一覧からリレーの規定を確認しましょう。
人数が増える分、練習日程や担当の相談も必要です。「一緒に参加したい仲間がいるか」「各自が練習できるか」も選ぶ材料になります。
初心者がハイロックスを始める4ステップ
大会への申し込みを急ぐ必要はありません。まず競技を知り、動きを体験してから、自分に合う参加方法を決めていきましょう。
1.参加候補の部門とルールを知る
最初は、このページの8種目と部門の違いを押さえれば十分です。そのうえで公式ルールブックを開き、参加条件、重量、動作基準を順に確認します。
知らない用語はメモしておくと、施設のスタッフやトレーナーへ質問しやすくなります。「全部を読んで覚えてからでないと始められない」と構えず、不明点を整理するために使いましょう。
シングルスの部門別重量、動作基準、装備・補給、ペナルティを確認したい方は、HYROXルール2026–27総まとめをご覧ください。公式PDFの参照ページとあわせて解説しています。
2.練習場所を探す
公式の掲載施設は、HYROX公式Gym Finderから探せます。大阪で探す場合も、通いやすい地域を起点に候補を確認しましょう。
ただし、掲載されていることだけで、希望する時間に全ての器具が使えるとは判断できません。予約前には次の点を施設へ確認すると、体験内容の行き違いを防げます。
初心者向けの体験や動作説明があるか
スレッドなど、練習したい器具を使えるか
自主練習とレッスン、それぞれの利用条件
利用できる時間、予約の要否、料金
二人で練習したい場合、一緒に利用できるか
3.未経験の器具と動作を体験する
初回は、本番の重量や距離を再現することより、器具の使い方と動作を理解する時間にしましょう。運動経験、けがの有無、できる動作は人によって違います。自分に合う負荷や練習内容は、現場で相談して決めてください。
体験後に「やり方が分かった種目」「もう一度教わりたい種目」を分けておくと、次の練習で取り組むことが明確になります。
4.参加方法と大会を決める
一人で取り組むか、二人で種目を分担するか、4人でレースをつなぐか。体験後は、次の3点を整理すると参加方法を選びやすくなります。
ランニングと各種目のうち、準備が必要なのはどこか
一緒に参加したい相手がいるか、練習日程を合わせられるか
候補の部門の重量や動作基準を確認できているか
ダブルスなら、二人の走るペースも話し合っておきましょう。部門を考える参考として、公式のレースカテゴリー案内も利用できます。申し込み前の確認は、対象大会の募集要項と現行ルールブックを基準にしてください。
大会を決めるときは、公式発表の日程、会場、募集部門、参加費、変更・キャンセル条件を確認します。SNSで見かけた予定や過去大会の案内を、そのまま次回大会の条件として扱わないことが大切です。
初参加でよくある質問
運動初心者でも参加できますか?
2026–27シーズンのシングルスでは、特別な競技資格は求められていません。ただし、競技当日に16歳以上であることなどの参加条件があります。初心者が申し込めることと、今の体力で無理なく完走できることは別です。まず種目を体験し、自分に必要な準備を相談してから参加を決めましょう。
どれくらい練習すれば出られますか?
全員に共通する準備期間はありません。現在の走力、種目の経験、参加部門、練習できる頻度で変わります。「何か月で必ず完走」と決めず、まず自分ができることと、練習が必要なことを把握するのが出発点です。
ダブルスなら、走るのが苦手でも大丈夫ですか?
ワークアウトを分担しても、ランニングは二人とも8kmです。走ることへの不安がある場合は、距離が半分になると考えず、二人で走れるペースや準備の進め方を相談してください。
大会は日本でも開催されていますか?
日本でも開催されています。最新の日程や募集状況はHYROX日本公式サイトで確認できます。前年に開催された都市で翌年も開催されるとは限らないため、対象年の公式発表を確認しましょう。
特別な服装や装備が必要ですか?
走る・押す・しゃがむ動作に対応できる服装を準備しましょう。2026–27シーズンのシングルスでは、つま先が覆われた靴の着用が基本です。ウォールボール実施中には例外があります。グローブなどの携行品にも使用条件があるため、参加部門のルールブックと大会案内で確認してください。
普通のジムでも練習できますか?
ランニングや基礎的な運動を行えるジムでも、全ての競技用器具がそろっているとは限りません。普段の運動を続けながら、未経験の器具を使える施設で体験するなど、目的に合わせて練習場所を選びましょう。
まずは競技を知り、動きを体験するところから
ハイロックスの基本は、1kmのランと1種目のワークアウトを8回繰り返すこと。一人で記録に挑む方法も、二人やチームで取り組む方法もあります。
最初の行動は、8種目の中から体験してみたい動作を一つ選び、練習施設の利用条件を確認することでも構いません。ルールを知り、自分に合う練習場所を見つけながら、参加への準備を進めていきましょう。
参考にした公式情報
執筆・編集:ROX NOTE編集部。情報確認日:2026年9月15日。
