
リンダ・マイヤー|仕事を続けてつかんだ世界王座と、次の選択
リンダ・マイヤーは、フルタイムの仕事を続けながらHYROXの頂点へ到達したドイツの選手です。2025年シカゴ世界選手権の公式結果サイトでは、女子Elite15で1位、記録は58分55秒94と掲載されています。仕事を手放して競技だけの生活へ移るのではなく、生活全体の中へパフォーマンスを組み込むこと。それが、本人が語る歩みの軸です。
ただ、王座の翌年、2026年のシーズンは本人が思い描いた展開にはなりませんでした。日々の練習をどう選ぶのか、先頭に立つことをどう受け止めたのか。本人の言葉をたどると、勝利の数字だけでは見えない選択が浮かびます。
固定の計画へ生活を合わせるより、毎日の条件へ練習を合わせる
もともと一つの競技だけを続けてきた選手ではありません。本人の自己紹介には、ダンス、サッカー、バスケットボール、水泳、陸上などを試してきたとあります。HYROXを知ったきっかけも友人。最初の大会では年齢区分で勝ち、自分が思っていた以上のことをできる感覚が残ったと振り返っています。
掲載日の示されていない公式自己紹介では、仕事をITポートフォリオマネージャーと紹介しています。そこで本人は、固定したトレーニング計画をこなすより、その日の生活に合わせて計画を調整すると説明しています。構造は自分を縛るものではなく、仕事・練習・回復を両立するための支え。規律についても、無理やり自分を動かすことより、目標のために意識して選ぶこととして捉えています。
競技へ全力を尽くしても、自分を形づくる他のものは手放さない。本人の自己紹介には、その立場が一貫して表れています。
エルゴも「他の選手の設定」より、自分が続けられる動かし方
2026年2月4日掲載のConcept2本人取材では、仕事と競技を両立する練習の具体例が見えます。本人はBikeErgをとくに多く使い、ウォームアップ、クールダウン、ゾーン2、閾値の練習にRowErg・SkiErg・BikeErgを取り入れると話しています。
設定も、強い抵抗を一律に選ぶ考え方ではありません。本人は低めのドラッグファクターを選ぶ理由として、軽い体格の自分には、低めの抵抗で高いストロークレートを保つ方が合うと述べています。これは本人の体格と動かし方に基づく選択です。数字だけをそろえる話とは違います。
同じ取材で、2025年のシカゴで難しかった瞬間として挙げたのは、先頭に立ったときでした。慣れていない状況で、落ち着いて自分のレースへ集中しようとしたと振り返っています。Concept2の本人取材では、器具の選び方と、レース中の判断の両方が読めます。
王座の翌年、重圧を認めて新しい挑戦を考える
2026年7月31日掲載、Jo TaylorによるBOXROXの本人取材は、世界王座の後を扱っています。公式結果サイトに掲載された同年ストックホルムの女子Elite15の記録は、14位、1時間06分09秒83です。同取材で本人は、けがに加えて王者になったことによるプレッシャーがあり、自分へ重圧をかけすぎた面を振り返っています。
本人はそのシーズンを、多くを学べた年として受け止める一方、終わって再出発できることを喜んでいました。勝った年だけを切り取ると見えない、競技を続ける難しさです。
同取材で話題になった新たな挑戦が、Svenja Sommerとのダブルスでした。本人によると、Sommerの方がランは速く、自分はステーションが少し強い。その違いがよい組み合わせになるのでは、と考えていました。
仕事のある生活で競うこと、王者の重圧を認めること、違う強みを持つ相手との挑戦を考えること。BOXROXの本人取材には、一度の優勝で完結しない選手の姿があります。
続けてきた選手が伝える、速さ以外の選択
2026年1月29日掲載のPUMAのQ&Aで、本人は初レースを2019年と振り返り、毎年パフォーマンスを改善してきたと話しています。途中の難しい時期も含め、継続してきたことを誇りにしていました。同記事の助言は、8本のランでペースをそろえることや、1000mを消耗しきらずに終えられるダンパーを選ぶことです。
仕事と競技を一つの生活として考え、器具もペースも自分へ合わせて選ぶ。PUMAの本人Q&Aを、上の二つの取材と合わせて読むと、その姿勢を具体的に追えます。
エルゴの目盛りと実際の抵抗を知りたい方は、ダンパーとドラッグファクターの違いへ。仕事の予定と練習の組み方を考える入口は、ランと筋トレの週間構成にまとめています。
出典
Linda Meier公式:Über mich。本人の自己紹介と仕事・練習の考え方。
Concept2:Learning From The Best: HYROX World Champion Linda Meier。2026年2月4日掲載。
BOXROX:Linda Meier Reflects on a Difficult HYROX Season。Jo Taylor、2026年7月31日掲載。
PUMA CATch up:Chasing Greatness in one of the World’s Toughest Competitions。2026年1月29日掲載。
HYROX公式結果:2025 World Championships。女子Elite15、1位、58:55.94。
HYROX公式結果:2026 Stockholm。女子Elite15、14位、66:09.83。
出典確認:2026年11月4日
執筆:ROX NOTE編集部
