メーガン・ジャコビー|世界王者のその後、けがを経て練習を組み直す
選手名鑑2026年10月26日

メーガン・ジャコビー|世界王者のその後、けがを経て練習を組み直す

#hyrox

2024年ニースで世界王者になったメーガン・ジャコビーは、翌年、そのタイトルを守るレースに立てませんでした。背中の手術から復帰を目指したものの世界選手権を欠場し、さらに膝も負傷。走ることを土台に勝ってきた選手が、走る総量と練習の組み合わせを見直します。

初出場からElite 15に届いた急成長、ニースの優勝、そして2026年公開の本人取材で話した練習の変更。その歩みを、本人の言葉と大会の公式記録からたどります。

勝った翌年、タイトルを守る舞台に立てなかった

2026年8月31日公開のLEVER取材で、メーガンはアムステルダムのレースから1週間後に背中を痛め、2か月後に手術を受けたと振り返っています。2025年世界選手権への復帰を目指したものの出場を断念し、その後には膝の半月板も負傷しました。

走行時の体重負荷を軽減する補助器具LEVERを使い、当初は補助付きのランから再開。その後、補助なしで走る機会を週1回から戻し、トレッドミル、屋外へと広げたと説明しています。

長いランは週1回、ほかの練習と役割を分ける

同取材で語った新しい構成は、長いランに週1回LEVERを使い、ほかのインターバルはトラックやトレッドミル、短い楽なランは屋外で行うというもの。バイク、SkiErg、ローイングも組み合わせ、競技人生で最も少ないランの量になったと話しています。走る練習を全部なくしたのではなく、長いランにかかる負荷と、ほかの練習の役割を分けた選択です。

LEVERは補助器具メーカーによる本人取材です。ここでの週構成は彼女自身の復帰経験で、製品の比較試験や、けがをした人への練習処方ではありません。

欠場の理由を、自分から伝える

RMR Trainingの2026年1月19日付記事は、彼女が膝の状態を公表した理由も紹介しています。出場者リストや欠場に人々は気づき、本人の説明がなければ周囲が理由を推測する。そこで、自分の状態を自分で伝えることを選んだという話です。競技へ戻るまでの過程も、公に話す対象になっていました。RMR Training:膝の状態と公表について

メーガン・ジャコビーはどんな選手?

  • 名前:Megan Jacoby/メーガン・ジャコビー

  • 国:アメリカ

  • HYROX初出場:2022年秋

  • 主な実績:2023年世界選手権準優勝、2024年世界選手権女子Elite 15優勝

  • 記録上の節目:女子PROで初の1時間切り

  • 活動:プロ選手、コーチング

ランニングも筋トレも好き。その二つが一つのレースになった

メーガンは、走ることに加え、重い重量を扱う筋力トレーニングを続けていました。LEVER取材では、2022年秋に障害物レースのコミュニティの友人からHYROXを知ったと紹介されています。ランと筋力の両方を使うレースは、別々に続けてきた練習を一つにつなぐ場でした。

本人の公式サイトによると、最初のレースでElite 15に届き、2戦目には女子PROの世界記録を更新。初シーズンのうちに女子で初めて1時間を切り、58分58秒を記録しています。HYROX歴の短さだけを見ると異例の速さですが、競技を始める前から運動の土台があった選手です。

2023年の2位から、2024年の世界王者へ

2024年ニースの公式女子ELITE結果は59分58秒43で1位。2位のローレン・ウィークスは63分36秒96、差は3分38秒53でした。この大会の上位結果では、1時間を切ったのはジャコビーだけです。出典:2024年世界選手権・女子ELITE公式結果。

  • 2022年秋:HYROXに初出場。Elite 15出場資格を獲得

  • 初シーズン:女子初の1時間切り、58分58秒

  • 2023年:世界選手権・女子個人2位

  • 2024年:ニース世界選手権・女子Elite 15優勝

  • 2025年:背中の負傷からの復帰過程で世界選手権を欠場

出典:本人公式サイト、LEVER本人取材。初シーズンの女子PRO記録と、世界選手権女子ELITEの結果は別のレース・部門です。

Hybrid Fitness Mediaは、2024年6月24日公開の出演回で、優勝時の気持ちやタイトル防衛、競技でどう記憶されたいかを話題に挙げています。ニース優勝後の話を本人の声で聞きたい方への入口です。

Hybrid Fitness Media:2024年世界選手権後のメーガン出演回

娘と歌って、踊る。レースの外にある時間

PWR LIFTの2024年5月10日公開の取材では、娘Milaとの暮らしを話しています。スポンサーの支援でオフィスにいる時間が減り、一緒に過ごせる時間が増えたこと。遠征中は家族の支えがあること。そして二人で楽しむのは歌やダンスだということです。

娘に見せたい姿も、勝利だけではありません。取材では、勝つことがすべてではなく、その場に立って最善を尽くすことが大切だと娘は知っている、と説明しています。身体の強さに加え、精神面や感情面の強さも示したいという言葉は、順位だけのプロフィールとは違う彼女の一面です。

競技経験を、コーチングでも伝える

本人公式サイトは、個別指導や女性向けグループ、セミナー・キャンプでのコーチングも案内しています。RMR Trainingでも、自身の負傷や復帰を話す活動を続けています。2024年に世界を制した実績と、その後に練習を組み直した経験は、どちらも彼女を知る材料です。

走ることと筋力トレーニングを組み合わせた競技に興味を持ったら、初めてのHYROX練習ガイドへ。大阪で実際の器具に触れてみたい方には、マッスルゲートのビジター利用方法も紹介しています。

HYROX選手名鑑では、ほかの選手の経歴と世界選手権の実績も紹介しています。

参考資料

文:ROX NOTE編集部