ローイングのインターバル練習|時間・距離・休憩をPM5で設定する
トレーニング2026年10月30日

ローイングのインターバル練習|時間・距離・休憩をPM5で設定する

ローイングのインターバルは、短い全力漕ぎだけを指す言葉ではありません。Concept2のメーカー計画には、楽に漕いで動作に慣れる例から、複数本の平均ペースをそろえる例、一本ごとにペースを上げる例まであります。距離・本数だけでなく、強度と休憩の過ごし方をセットで選ぶことが大切です。

「500mを何本か漕いだ」で終えず、何を目指した練習で、結果のどこを見るかまで整理しましょう。以下はRowErg向けの実在するメーカー資料を基にしています。

最初に選ぶのは、500mか1000mかより練習の目的

同じインターバル形式でも、初心者の導入とタイムテストへ向けた練習では、強度も進み方も変わります。Concept2の掲載例を目的別に並べると、違いが見えてきます。

  • 取り組みたい内容:短く区切って漕ぐことに慣れる

    メーカーに掲載された例:1・2・3・2・1分をeasyで漕ぎ、間に1分休憩

    掲載先での位置づけ:初心者計画の1週目・初日

  • 取り組みたい内容:中程度と軽い運動を交互に行う

    メーカーに掲載された例:2分moderate・1分easyを8回

    掲載先での位置づけ:同計画の2週目

  • 取り組みたい内容:同じ距離を繰り返す形式に進む

    メーカーに掲載された例:500mを6本、休憩2分

    掲載先での位置づけ:同計画の4週目

  • 取り組みたい内容:一本ごとの出力を段階的に上げる

    メーカーに掲載された例:4分を4本、休憩2分。最初をmoderately hardで始め、各本の平均ペースを上げる

    掲載先での位置づけ:メーカーの「Aerobic Power Intervals」例

上から順に一日へ追加する一覧ではありません。初めてなら初心者計画の初日から、慣れた人がペースを変える練習を探すなら、その目的の例から読み進められます。

出典:Concept2初心者計画、Concept2の4分インターバル例。

初回のeasyは、後半を全力で漕ぐ指示ではない

メーカーの初心者計画は、RowErgなどを使い始め、継続してフィットネスへ取り組みたい人に向けたものです。初日の1・2・3・2・1分はすべてeasy。短い区間だからと全力で入り、3分の区間で動けなくなる設定とは違います。

初日は「Just Row」で時間を見ながら進める方法が指定されています。最初から複雑な可変インターバルを入力しなくても始められる構成です。漕ぐ時間は合計9分、間の休憩は合計4分になります。

2週目の「2分moderate・1分easy」へ進むと、運動区間と回復区間の強さを切り替える練習になります。1分easyは軽く漕ぐ区間です。 2分だけ漕いで完全停止する形と区別してください。フォーム自体を覚えたい場合は、ローイングの動作解説で脚・身体・腕の順番を先に確認できます。

「一本ごとに速く」と「全体をそろえる」を混ぜない

4分を4本、平均ペースを上げていく例

Concept2が2025年1月に公開したRowErgの例は、5〜10分のウォームアップの後、4分運動・2分休憩を4本行う内容です。最初はmoderately hard、そこから一本ごとに努力を上げ、各本の平均ペースを改善することを目指します。最後には5分の軽いローイングを置いています。

この例で見るのは、一瞬の最速表示ではなく各本の平均です。一本目を最初から全力にしてしまうと、その後も段階的に速めるという元の課題から離れます。

本数が増える週は、前回のペースを保つ例

一方、Concept2の500mタイムテスト向け計画は、過去の平均ペースを次の目標に使います。同じメニューを行う週にはペース改善を狙い、本数が増える週には同じペースを保てるかを見ます。

たとえば同計画では、Cycle1の2週目に500m・休憩2分を4本、3週目には5本としています。ここで「本数を増やす」と「毎本さらに速める」を同時の必須課題へ変えないことがポイントです。

この計画は500mテストへ向けたものです。HYROXの1000mを全員この強度で漕ぐ指示ではありません。レースの目標と、ローイング単体のタイムテストは分けて扱います。

休憩2分の「2分」だけでは、条件がそろわない

PM5のインターバル機能では、休憩中に完全に止まることも、非常に軽く漕ぐこともできます。だからこそ、メニュー側の指示を読む必要があります。

Concept2の500mテスト計画と4分テスト計画では、Restを非常に軽く漕ぐ回復区間と定義しています。2分の数字だけを合わせて完全停止すれば、メーカーが書いたその計画とは過ごし方が変わります。

逆に、モニターに休憩時間が表示されたからといって、どのメニューでも強く漕ぎ続けるわけではありません。運動区間と回復区間の違いを残します。休憩を短くした結果ペースが落ちた場合も、元の休憩時間の記録と同じ条件では比べられません。

固定時間で休む形式のほか、PM5には「Undefined Rest」という長さを決めない回復設定もあります。他の運動を挟む練習で使える機能ですが、500m・休憩2分のセットとは別の形式です。

出典:Concept2・PM5のInterval説明、4分テスト計画のWorkout説明。

記録は、現在ペース・各本の平均・全体の平均を分けて読む

現在ペースは、一漕ぎごとに変わる

RowErgのペースは500mあたりの時間です。数値が小さいほど速く、2:05/500mは2:30/500mより速い表示になります。漕いでいる最中の現在ペースは、一ストロークごとに更新されます。

最初の数回だけ速く漕げた表示と、500mの区間平均は同じ値とは限りません。PM5表示ガイドで、ペースとストローク数の読み分けも確認できます。

インターバル全体の平均は、休憩を含む総経過時間ではない

メーカーのテスト計画では、終了後にメモリーを開き、サマリー上部の平均ペースを次回へ使います。インターバルでは、これは運動区間をまとめた平均ペースです。休憩を含めた時間の平均として読まないようにします。

PM5のUndefined Restの結果説明でも、Total Timeは運動と休憩の合計、サマリー行の時間は運動部分の合計と区別されています。画面の数字を一つだけ抜き出すと、どちらの時間かを取り違えやすくなります。

平均を使う前に、メニューが同じかを見る

500mテスト計画では、結果を記録して次回の強度へ使う手順が指定されています。前回の平均を参考にするときは、その記録がどの距離・本数・休憩のものかも必要です。

時間インターバルなら、同じ時間で運べた距離。距離インターバルなら、同じ距離の所要時間。全体をそろえる課題ならセットの平均、段階的に速める課題なら各本の平均の推移を見ます。一番速かった一本だけでは、元のメニューを狙いどおり行えたかまでは分かりません。

記録保存の方法はErgDataとLogbookへ。参照:Concept2・平均ペースと進捗の読み方。

PM5は、選んだメニューに合わせて設定する

PM5のメインメニューで「Select Workout」→「New Workout」へ進みます。時間を区切るなら「Intervals: Time」、距離を区切るなら「Intervals: Distance」を選び、運動と休憩を入力してチェックマークで確定します。ファームウェアにより、その前に「Intervals」を選ぶ画面があります。

1・2・3分のように区間の長さが変わるものには「Intervals: Variable」が使えます。一方、初心者初日の原資料はJust Rowで時間を見る構成です。機能があることと、その日必ず使うことは別です。

「Standard List」の「500m/1:00r」は、500mと1分休憩を終了するまで繰り返すプリセットです。5本で自動終了する設定ではありません。 最後に完了した区間までが記録されます。メーカー計画の500m・休憩2分を行うなら、1分のプリセットをそのまま選ばず、距離インターバルで設定します。

ダンパーの数字はペースの代わりになりません。器具条件についてはダンパーとドラッグファクターの違いへ。

HYROXの1000mと、区切った1000mを分ける

HYROXでは、一つのステーションで1000mを完了します。途中で休憩することは認められていますが、休んだ時間も競技時間の一部です。500mを2本、途中に休憩を挟んだ練習の運動時間を足しても、同じ条件の1000mタイムにはなりません。インターバルを使う日と連続距離を確認する日では、記録の意味が違います。

練習場所を探す場合は、マッスルゲートのビジター利用案内から設備と利用条件へ進めます。まず練習の目的に合うメーカー例を一つ選び、その運動・休憩・ペースの指示まで合わせて読みましょう。

参考資料

確認日:2026年10月30日

執筆:ROX NOTE編集部

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